hyphenの仲間入りし、自担(当時は亀梨くん)を追いかけることの楽しさに夢中になっていた2012年。
今思い返しても楽しい思い出しかなかったこの年、亀梨くんに夢中だった。KAT-TUNを知った当初は亀梨くん以外のメンバーの顔と名前が一致しなかった…本当に自担しか見ていなかった。
亀梨くんへの思いを誰かに訴えたくて、他所でブログを書き始めた。殆ど亀梨くんのことばかり書いていた。SNSとかあったがTwitterは自分には合わなくて専らブログの世界にいた。書いているだけで幸せだった。ブログを通じていろんな亀友さんとも交流することができた。
しかしその年の後半くらいから感じ始めたグループとしてのアンバランス感。
何となく他のメンバーのことを知りたくなった。
そんな時に田口くんと大先輩、東山紀之さんがW主演する舞台『NO WORDS、 NO TIME ~空に落ちた涙』があることを知った。なんかあの当時はJ・チケットというのがあって(今はなくなったけれど。)そこから買った気がする…
もともとダンスが好きでM・ジャクソンに心酔していたから、田口くんというより東山さんのダンスが見たくてチケットを買った気がする。
あまり大きな期待はしていなかった、たった1公演だけ入ったグローブ座。そこで少なからずの衝撃を受ける。
宝塚ジャーナル : ダンスの力で魅了する舞台『NO WORDS,NO TIME〜空に落ちた涙〜』 レビュー
田口淳之介は、影のように男の生活に現れる青年として登場、パラレルワールドでは成長した息子として男と出会う。長い手足で踊る彼のダンスはダイナミックでパワーがあり、若々しい感情や動きが溢れ出るような表現が気持ちいい。母親への優しい情愛や侵入してきた男への戦いの意志、また父親とわかってからの親しさの表現や甘えなど、多面的な表情をみずみずしく内面がほとばしるように踊ってみせる。
初めに簡単なストーリーを記したフライヤーが希望者に配布されていた。
たった1回だけの観劇だったから一通りのストーリーを頭に入れて舞台に臨んだ。
台詞は一切なく、パントマイムと音楽で1時間40分を魅せる舞台は観劇するのにかなりの集中力を要した。しかし、まったく疲れを感じさせないばかりか、見ているうちにどんどんその世界に入り込んでいった。台詞は一切なくてもその世界観は充分に伝わってきた、ラストでは知らず知らずに涙が流れていた。
殆ど期待もせずに見に行った舞台だったが、田口淳之介の魅力に堕ちた瞬間だった。
こんなに美しくて気品があって表現力のあるダンスを見たことがなかった。
ずっと探し求めていたM・ジャクソンの生まれ変わりのような人。ダンスの神様が授けてくれたかのような完璧なプロポーションとビジュアル。全てが理想通りの人だった。
しかも「灯台下暗し」というように、こんなに身近にずっと見ていたのに彼の魅力に全く気が付かなかったのだ。
もちろんダンスのレベルは東山さんの方が数段上だったと思う。が、若干未完成ながらも彼の長い手足、しなやかな動き、そして美しいその顔と姿に一瞬で堕ちたのだ。
もうこれは理屈ではなく、理由も何もなく、ただ「一瞬で恋に落ちた」ようなものだと思った。
それからの自分は、今までのように亀梨くんを追いかけながらも、知らず知らずのうちに田口くんを目で追うようになっていった。ちょうど舞台と同時期にリリースされた「EXPOSE」では二人の比重は半々くらいだった気がする。
その次回作の「FACA to face」で一気に彼のダンスが進化した気がした。
亀梨くんの映画「俺俺」の主題歌。映画も6回見に行った…でも歌番組では田口くんのダンスにばかり目が行っていた。
そして、「FACE to face」のカップリングに田口淳之介のソロ曲「FLASH」が発表された。そのPVを見たとき、更に曲を聴いたとき本当に感動した。
マジかっこいいと思った。歌声もダンスも完璧に自分好みだった。
思い返せばすでにこの時には彼は自分の方向性を決めていたのかもしれない。
ジャニーズのダンスとは明らかに方向性が違うと感じた。
彼がやりたい音楽はこういう方向性なのかもしれない…しかし、まさかKAT-TUNを辞めるとは、この時は思ってもみなかった。
その頃、何となく聖の動向が不安になっていた。ネットには彼のよくない記事が出ていたし何となくメディアへの露出が減った気がした。
ツアーの発表があると期待していたのに2013年はツアーがなかった。
そう言えば、彼の持ち味でもありKAT-TUNの楽曲には無くてはならないラップが、この当時のKAT-TUNの楽曲から少しづつなくなっていた。
不安だった、いろんなことが噂されていたが最後まで信じていた。
突然届いたあのメールで聖はKAT-TUNから居なくなった。
あんなに「KAT-TUNに付いてきてくださいって言ったじゃん!」
体中から力が抜けて、怒りとも悲しみとも言えない感情が湧き上がっていた。
でも、こんな事態は何となく予感していた。来るものが来た、と思った。
続く…